温める?冷やす?どっちがいいの?

よく患者さんに聞かれるのが、痛みがあるところを「温めた方がいいの?冷やした方がいいの?」というものです。よく聞かれるということは、やはりわかりにくいことなんでしょうね。単刀直入にいうと「その痛みやケガによる」というわかりにくい答えになります(笑)なのでわかりやすく説明していこうと思います。

冷やした方がいい場合

一般的に、患部が腫れていたり外傷や筋肉痛などの急性の強い痛みは冷やしてあげてください。「熱を持っている。ズキズキした痛みがある」といった場合は冷やすと痛みの緩和に繋がります。ただし冷やし過ぎには注意が必要です。氷嚢や保冷剤など冷やすものをタオルでくるみ直接あてないようにし、冷やしっぱなしにならないよう「10分程度あてたら外して5分程度間を空けて感覚が戻ったら再び冷やす」を繰り返します。これを1日のうちで数回してあげると腫れや炎症がは早く治まります。ケガをして2~3日中は冷やしてあげるとよいでしょう。

温めた方がいい場合

温めた方がいい症状としては慢性的な肩こりや腰痛、神経痛などの痛みに対しては温めた方がよいとされています。温めることで血流が改善され痛みが緩和される効果が期待できます。判断基準としては、お風呂で温まったりさすったりして気持ちいいのであれば温めてあげてください。筋肉が緊張している、硬くなっている場合は温めるとよいでしょう。接骨院であててもらうホットパックって気持ちいいですよね?ああいったものが自宅にもあるとよいのですがなかなか難しいので、自宅では電子レンジであたためて使うホットパックか、服に貼るカイロを使って温めるとよいかと思います。

じゃあ湿布はどうなの?

湿布も温湿布と冷湿布とありますよね?これもよく聞かれるんですがどっちがいいんでしょう?結論から先に言うと「どちらでもよい」ということになります。どちらでも薬剤の効能や効果は得られます。湿布の場合、温も冷も「感」なんです。温ならカプサイシンなど、冷ならメントールなどは「皮膚表面が温かく(冷たく)感じる」というもので、実際には貼った箇所の筋肉などの温度が変化しているわけではないため、ご自身が「気持ちいい」と感じる方を貼ってあげてください。基準は先にお話しした、温めた方がいい場合と冷やした方がいい場合に沿って選ぶとよいと思います。痛みが強い時に温めると、余計に痛みが強く感じてしまいますので気を付けていただければと思います。
湿布の温冷感はさほど長く続かないと思いますが、炎症を抑える目的で含有されているお薬の効果は持続しますので、製品によって効果時間をご確認いただき適切に張り替えるなどしてお使いいただければと思います。

痛みがあるとき、つらい時間は少しでも短くできるといいなと思います。そのためにできることは少しでも効果的に行っていただくことで、より早い回復に結びつけていただけたらと思います。
ご来院いただいた際には、なんでもお気軽に聞いてくださいね。